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炎にまつわる物語

山口洋子さんの逝去を知り 久しぶりに読み返してみたくなりました。 2007年、ガスエネルギー新聞発行の 「炎のDNA」癒し・対話・鼓舞 ここには、各界で活動される著名人が 「炎」にまつわる思い出を2頁に集約して綴っている。 仕事にまつわる知識から炎とリンクした内容が多い中、 一際魅力に富んだ思い出を綴ったのが、 山口洋子さんの記事でした。 そこには、炎の一般的な魅力を綴った周知な内容はなく、 自身の思い出の背景には、常に炎があったという設定でした。 「暖かな炎は『悔恨』をも灰にして……」より 最後のパラグラフを掲載させて頂きます。 「火遊び。何度も経験してきた。甘美で残酷な思い出は、 幾層にも私の心に積み重なっている。しかし、火遊びの 季節は遠く去り、私の背中ではストーブの炎があがっている。 穏やかな火の暖かさに身を委ねることが、これほどに心地よい ものなのか。初めて知る火のうれしさは、胸の内に わずかに残る悔恨をも灰にしながら、私をそっとハグして いるような気がするのである。」 ご冥福をお祈りいたします。 ガスエネルギー新聞発行「炎のDNA」