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1月, 2013の投稿を表示しています

1本の糸

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今まで家族のマフラーを10本程の編んだでしょうか。 初めて編んだのは小学校4年生の頃。 その頃から編み方は全く進歩していません。 毎年1本はマフラーを編んでいましたが、 昨年の暮れに、素敵な毛糸を販売しているショップを見つけ 創作意欲に火が着きました。 この2ヶ月で3本目、今は娘の春用マフラーを編んでいます。 こちらのショップでは、糸は10グラム単位で量り売りされており、 何種類でも組み合わせて1玉に纏めて下さる。 また教室も開催しており、店員に、編み棒の号数、希望の長さ、 幅などを相談すると、必要な凡その量も計算して下さる。 こちらのショップ内で糸の豊富な種類や色彩、表情を眺めていると 「編む」以外でも、この個性を引き出したいと思えてきます。 また編む素材は毛糸である必要はないことにも気づき、 帰宅後、私の工房にある、沢山のリボンを眺め コマ編みもしてみるのでした。 平坦なリボンが立体的になることで新たな陰影が生まれ、 思いがけず、キャンドルホルダーの素材としても 使用出来ることに気付きました。 今はとりあえず、娘のマフラーを編みます。 娘にもこの楽しさをいづれ知って欲しいと思います。 《AVRIL》公式サイト https://www.avril-kyoto.com

母の手作りの服

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昨日届いた母親の手作りの服を改めて着てみる。 今年のお正月に実家に帰省し、 2時間かけてじっくりとパターンの打ち合わせをしたジャケットです。 私のリクエストは、 肩が隠れる程の大きな襟と、可能な限り大きいボタンを付けること。 いつも私なりの希望を出しますが、 作り手にとっては、不可能な案も多い。 届く服は、母なりの常識と現実性の範囲に収まって仕上がります。 着てみると、肩に乗る襟のラインから脇、身頃のラインが 緩やかな曲線で繋がり、美しい。 襟周りも、鎖骨まで縦にすっきりとあき、首が細く長く見えます。 制作中、併せる本人(私や娘)が傍に居ないので、 確認出来ないのが難しくさせる要因だと言う。 パターン(型)作りは、とにかく神経を使い、 裁断は緊張し、縫製では慎重に行い、 完成後も私からの感想を聞くまでは不安だと言う。 ですから、届いた時は、直ぐに電話をして感想を伝えます。 そしていつも届く服には、ボタンがついていません。 (昨日届いた服は、第一ボタンだけ参考としてついていました) ボタンによって服の方向性が大きく決定づけられます。 そのボタンの選定と縫製は私が行い、本当の完成になります。 その最後の完成形を母はまだ知りません。 そのため、私も娘も、ボタンを付けた完成服を着て帰省します。 母にとって服作りは、この日が最も待ち望んだ楽しい日であり、 本当の完成日になるのでしょう。

雪かきの思い出

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昨日は首都にとっては大雪 自邸は、商店街の角地にあり多くの人通りがある。 雪が小降りになったころ、主人が道路の雪かきを始めた ソテツの枝葉にのった雪も降ろして、 雪よけ用のシートも被せていた そして暗くなった2時間後、濡れた体をふるわせて戻ってきた。 主人と私がまだ結婚していない15年以上まえ、 主人のアパートの2階で同棲を始めた頃を思い出した。 その時も大雪、晴れた翌朝、起きると主人がいない。 暫くすると、体をふるわせて戻ってきた。 このアパートの階段は外にあり、屋根がなく狭い。 主人は、私が階段から滑り落ちないように、 雪を降ろしてきてくれた。 当時、私はデザイナーを辞めて、アパートにこもり キャンドル制作をするか、マウスを動かしMACの画面を見つめる日々。 殆ど外に出ない私のために、早朝から汗を流し、 そのまま会社へ出かけて行った。 この時、 この人以上に私を大切にしてくれる人には出会えないだろう と思った。