友人の結婚式での祝辞

最近、友人の結婚式で、祝辞を頼まれました。
彼女と私は十数年来の友人ですが、その式の中で初めて
出会った当時の頃を思い出しました。

小学校4年生の頃、お互い違うクラスでしたが、
人とは違った何か個性的で輝いていた彼女を、私はいつも
遠くから「友達になりたいなぁ」と好意を持っていました。

そして勇気を出して、私から話し掛けた時、
まさか今日迄、関係が続くとは夢にも思わず…。
親しく友人になった時から、学校へ登校する時も下校する時も
始終一緒で、1日でも彼女と会えない日はとても寂しく
授業までもつまらなかったのです。
時には土手で寝転んで星空を眺めながら、時間の経つ事も忘れて、
将来の多くの夢を語り合いました。

また彼女の部屋には、沢山の興味深い書物と、
彼女自身が制作した作品群が所狭しと並べられていました。
それらは全て内面を磨くものと同時に、
より適した「彼女の居場所」の1要素と化していました。
そんな彼女が私には(友人として)ときどき寂しく
閉鎖的にも感じられましたが、物事に対して追求する姿勢や、
求心してゆく事がとても楽しい事だと、
やがて私も知るようになりました。
自分がありのままの自分らしい「個」を見つけ出す必要性を
本来、学校で学ぶべき事を、彼女から学んでいったのです。

これはあくまで、小学校での彼女とのやり取りですが、
その後もずっとお互いの見えない答えを探し合う友として
必要な存在でした。
そんな友人が結婚してしまうのは、
大切なものを奪われてしまった親のような心境。

その時の祝辞は私にしか言えない、
彼女から学んだ全ての事をお祝いの言葉とかえさせて頂いて…。

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