えほん

先日の旅行先で「えほんミュージアム清里」へ行きました。
今回は観光はしないつもりでしたが、
念のためホテル付近のイベントを調べていましたら、
一枚の絵が目に止まりました。

この絵は、マージェリィ・W・ビアンコ作「ビロードのうさぎ」の挿絵
(表紙)でした。本の内容も知らず、ただこの絵をどこかのサイトで
見かけた最初の印象では、画面中心にいるうさぎの背後には、
説明的な要素があり深い物語性は感じたものの、
1枚の作品としては完結出来ず、伝えたい何かがおぼろげでした。

ただ、全体的に黒を下地にした描き方がしっかり構築され、
画面四隅まで責任を持った緊張感あるデッサン力は
見ていて最低限の安心と信頼がよせられます。

描いた方は、酒井駒子さん。経歴をみると、
やはり…、油絵科を専攻されていました。
私も画家を目指し油絵を学んでいましたので、
実際に原画を拝見し、擦れた部分や厚塗りの箇所などの
ディティールを表現した筆さばきを見た時は、
久しぶりに絵筆を執りたくなりました。

こちらのミュージアムでは、入館料に喫茶代が含まれており、
最後にハーブを頂きながら、酒井さんが描かれた多くの絵本を
読ませて頂きました。
中でも最も夢があり創造性を強く感じたのは、「ビロードのうさぎ」でした。
私は、無事に娘が生まれましたら、いつかこの本を読んであげたいと思います。

「えほんミュージアム清里」公式サイト
http://www.ehonmuseum-kiyosato.co.jp/

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