職人について

クリスマスも近づき、待ちわびていました存在のうち、
まずは一つ目、インテリアが我が家に到着しました。

今迄プライベートで使用していたあらゆるインテリアは、
機能性やシンプルなデザインを重視した「大人」向けのもの…
これから子供が産まれるにあたり、新しい生命が育つ環境としては、
それだけの要素では不十分でした。
耐久性、安全性などの面も大切になってきましたので、
まずは収納が不十分になったワードローブとハイチェストを
買い替える事にしました。

そこで現在使用中の5年程前に購入したローチェストにあわせて、
同シリーズのもので揃えたいと思いましたが、
購入したショップでは、もう既に販売を終了…
結局、製造元の家具メーカーである「中島製作所」を紹介して頂き、
直接発注依頼をする事になったのが、今から2ヶ月前になります。

発注にあたり、希望のものが明確にありましたが、
既存の原型から、どこ迄こちらの要望に近づけて頂けるのかが重要でした。
中島さんと電話やメールでのやりとりから、対応に柔軟性を感じた私は、
イラストレーターで作成した完成デザインを、pdfファイルで添付し
サイズ変更だけではなく、機能の追加もし、ほぼオリジナルオーダーに
近い形で製作して頂く事になりました。
さらに、納品希望日1週間前には見本板が到着しましたが、
5年前に購入した少し日焼けして色あせたチェストの色合いにまで
あわせて頂きました。
そして完成した家具はイメージ以上のものになりました。

私にとっての良い職人の要素とはなにかと考えると、
「発注者への誠実さ」、「それに対応出来る技量」、
「現状に決して満足しない、追求精神」でしょうか。
この3つのトライアングルの関係の中で、
大切にしたいのは、後者の未来に繋がる「追求精神」ですが、
最もなおざりにされる要素でもあります。

私は木の材質はほとんど知識や経験もない為、専門に特化した者だけが分かる
その美しさや洗練さなどの感性は、持ち合わせていません。
そんな発注者からの依頼は、きっと職人にとっては、感性を刺激するものや
未来に繋がる開発要素は少ないでしょう。

しかし中島さんへ発注し、またブログで拝見しても、
「発注者への誠実さ」が根底にあり、
その上に、素材との格闘、仕事以外でも家具が頭から離れない様子や、
自らの手から巣立った家具の行方を気にしている姿勢など…
職人の前向きな姿勢が見えてきます。

「中島製作所」公式サイト
http://www.n-seisakusho.com/

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