個性の重要性について

すっかりご無沙汰しています、笹本道子です。
現在は、育児をしつつ、アトリエでの教室開催を中心に活動しています。
平行して、アトリエ&ギャラリー付きの住居建設も進めており、
これらのイベントで、充実した日々をおくっています。

さて、ずっとかねてから思っていました事柄、「個性」についてを
1年半ぶりにブログ更新します。

昨年の晩秋頃、ある短いテレビ番組の出演依頼があり、
その時に印象に残る質問を受けました。
結局取材は、番組内容にお互いの意見がまとまらず、破談にはなりましたが、
その質問だけが私の中で宙に浮いた状態でした。
ですから、その質問の答えをこちらでまとめます。

「多くのキャンドル作家がいる中で、笹本さんの個性は何だと思いますか?」。

このような質問を受けるというのは、
さぞ、その方にとって私は分かりづらい存在だったでしょう。

私は今日まで、何を軸にして創作活動&教室運営をしていたかを考えると、
与えられた課題にいつも(世に出ていない)他には無い
「より新しい、より美しい、より質の高い、より高い技術」というように
『より良いもの』を求めてアウトプットしてきました。

そして、仕事上の行程の中で、
クライアントの求められている事柄やイメージをカウンセリングしながら、
クライアントのイメージ(教室では受講生の)または期待以上の
未知の部分をいかに表現するかが、私に課せられた付加価値の値がつく
スタートラインになると感じ、活動をしています。

このような考えをもとに、私の活動を10年程度続けて振り返ると、
制作の行程に「私のやり方」や好きな技法、
または趣向や個性を意識した事が無い(重要では無い)事に気づきました。

思い返せば、私が美術を志した頃にとても好きでした
ルドルフ・シュタイナー、ワリシー・カンディンスキー、ヨーゼフ・ボイス…
その偉大な芸術家の言葉の数々には、
「私の趣味は…」「私にとって…」「私の好きな…」などという
個人的な範疇で物事を考えたり、自己を守るような言葉はなく、
いつも社会に向けて、より自由で、より良いものを広げ伝えたい
と願う事柄ばかりです。
私はその方々には足下にも及びませんが、せめてその姿勢だけでも…と
いつもそれを念頭に活動しています。

そして、これが私の個性だと答えたいと思います。

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