先日、映画館の帰路で目に止まった、「包むファクトリー渋谷本店」。
ガラス張りの店頭のディスプレイには、「包装」には関係のない雑貨までも、
所狭しにぎっしりと陳列されており、10代をターゲットにしたような
ファンシー感があります。

普段、私はあまり雑貨ショップには、入らないようにしています。
多くのショップは、雑貨を文字通り「雑」に扱った陳列が多く感じられ、
特に作家による手作り作品も同等に扱われ、埃を被っていたり、
傷付いたまま(特にキャンドル作品)陳列されているシーンを見かける度に
私自身までも、多くの人々に粗雑に扱われた気になり、心が傷付くのです。

私はもっと、街に「芸術として扱う演出」があっても良いのではと思います。
紙は明らかに、芸術の領域に入っており、もっとそのものが持つ
きめ細やかで繊細な表情の美しさ、材質感、性能を含めた利便性を引き出し、
日本人の心を行為として伝承出来る「包む」文化を広げて欲しい。
それは、和紙でなくても、洋紙でも変わりません。

この日、ショップのガラス越しから店内を覗くと、雑貨の隙間から
かろうじて見える、奥の壁一面に掛けられた紙に引かれて入りました。
勿論、入るやいなや、紙の陳列までまっしぐら…。
幾何学模様をプリントした和紙、花柄のエンボス加工をしたパール洋紙など、
様々な表情の紙を目の前に、まばたきも忘れ食いるように眺めました。
帰りの道中でも、沢山の紙を脇に抱え、使用するシーンなどを、
あれこれと思案に深けました。


「包むファクトリー渋谷本店」公式サイト
http://www.tsutsumu.co.jp


紙

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